頭蓋顎顔面外科

リーダー 宮脇剛司

頭蓋顎顔⾯領域の先天異常疾患、外傷、腫瘍などを治療対象としています。先天異常疾患では、発達や発育の障害、聴⼒や噛み合わせの障害、気道狭窄、視機能など、様々な症状を合併している場合があります。診断や治療のために⼩児科、⽿⿐咽喉科、⻭科・矯正科、眼科、放射線科などと連携してチーム医療を⾏っています。必要に応じて総合⺟⼦健康医療センターの臨床⼼理⼠による発達⼼理評価や、遺伝カウンセリングを⾏います。また、胎児検診で妊娠中に頭蓋顔⾯先天異常が疑われた場合は、産科医師とともに出⽣後に必要な治療やケアなどをご説明しています。

 

唇顎⼝蓋裂:胎児検診で診断された⽅のカウンセリングに始まり、⽣後3カ⽉で唇裂初回⼿術、1歳半に⼝蓋裂⼿術、就学前の⿐修正⼿術、その後の顎裂部⾻移植、顎矯正⼿術など、必要な治療を成⻑にあわせて提供しています。⼝蓋裂の⽅には中⽿炎を合併することが多く、⼝蓋裂⼿術などの際に、⽿⿐咽喉科によるチュービング⼿術を同時に⾏っています。また、⾔語評価に基づくリハビリテーション科での⾔語治療、⻭科・矯正科と連携して不正咬合の治療を⾏っています。

 

頭蓋⾻縫合早期癒合症:アペール症候群、クルーゾン症候群、ファイファー症候群などの症候性疾患や、三⾓頭蓋、⾈状頭蓋、短頭蓋、斜頭蓋などの⾮症候性疾患を対象に治療を⾏っています。外来診療は⼩児脳神経外科とともに総合⺟⼦健康医療センターの頭蓋顔⾯先天異常外来で⾏っています。⼿術は、従来から⾏われている頭蓋⾻形成術、癒合した頭蓋⾻縫合の⾻切り術、⾻延⻑法などの術式を、疾患や症状によって適宜選択しています。

 

顔⾯⾻折・外傷:頭蓋・顔⾯の⾻折では、各種の画像診断結果に基づいて、眼科、脳神経外科、⽿⿐咽喉科、放射線科と連携して治療を⾏っています。⾻折の変形治癒例では⾻切り術や⾻移植によって治療を⾏います。

 

顎変形症:矯正⻭科による術前・後の矯正治療のもとに顎⾻々切り⼿術によって、下顎突出や上顎後退(低形成)あるいは両者の治療を⾏っております。症例によってオトガイやエラの修正⼿術を併⽤します。

眼瞼下垂症、眼瞼外反、眼瞼内反:近年、眼瞼下垂症の概念が広く理解され、多くの⽅が治療を受けるようになりました。コンタクトレンズの⻑期装⽤や外傷、特殊な眼科⼿術後、年齢に伴うもの、神経疾患、重症筋無⼒症、ホルネル兆候によるものなど、眼瞼下垂の原因は様々であり、症状や疾患に応じた治療を提供しています。

 

⽿介先天異常(副⽿、⼩⽿症、折れ⽿、⽴ち⽿、埋没⽿、⽿垂裂、⽿瘻孔):⽿介の先天異常は⽣後早期に⾏う装具療法、⼩⽿症など肋軟⾻移植による⽿介形成術、埋没⽿など⽪弁形成による⽿介形成術など、形態の異常に対応してさまざまな治療を⾏っています。

 

外⿐形成術:外傷などによる外⿐変形と、⿐中隔弯曲症の患者さんに対する⽿⿐咽喉科との合同⼿術を⾏っています。現在、外⿐・⿐中隔矯正術(OSRP:Open Septorhinoplasty)によって外⿐と⿐内を⼀回の⼿術で修正しています。OSRPでは外⿐形態だけでなく、⿐中隔矯正術では改善の困難な⿐閉の治療も可能になりました。形成外科と⽿⿐咽喉科が合同⼿術を⾏う体制は当院の特徴です。特に⿐中隔前弯や⿐弁狭窄に伴う⿐閉の改善には外⿐形成術が有効です。

 

そのほか、以下の疾患に対して治療を⾏っています。

・顔⾯⾮対称

・先天性⼩下 顎症(ロバン シークエンス)

・先天性頭⽪⽋損

・顔⾯裂

・先天性 頸部のう胞

・⽪膚(⺟斑を含む), 軟部, ⾻腫瘍

・レックリングハウゼン病